後立山(長野/富山) 針ノ木岳(2820.7m) 2023年9月18日  カウント:画像読み出し不能

所要時間  1:29 扇沢市営第一駐車場−−1:34 登山口−−1:46 林道入口−−2:01 車道終点−−2:04 堰堤(梯子で越える)−−2:08 篭川にかかる橋(標高1620m付近)−−2:16 大沢小屋(休業中)−−2:38 河原(標高1820m付近)−−2:42 橋(標高1840m付近)−−3:03 橋(標高2000m付近)−−3:23 篭川本流渡渉(標高2150m付近)−−3:40 最終水場(標高2270m付近)−−4:14 針ノ木峠−−5:03 針ノ木岳 6:06−−6:35 針ノ木峠−−6:48 最終水場(標高2270m付近)−−6:56 篭川本流渡渉(標高2150m付近)−−7:06 橋(標高2000m付近)−−7:16 橋(標高1840m付近)−−7:19 河原を離れる(標高1820m付近)−−7:33 大沢小屋−−7:38 篭川にかかる橋−−7:42 堰堤(梯子で下る)−−7:43 林道−−7:53 舗装された車道−−8:01 登山口−−8:04 扇沢市営第一駐車場

場所長野県大町市/富山県中新川郡立山町
年月日2023年9月18日 日帰り
天候
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場扇沢駅直下の有料駐車場より下に市営無料駐車場あり。ただしハイシーズンには早朝に満車になるので注意
登山道の有無あり
籔の有無大沢小屋荷上げ道は笹のはみ出しあり。笹が濡れている時は雨具必携
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば大展望
GPSトラックログ
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コメント3連休最終日は針ノ木岳へ。市営第一駐車場(無料)は通常の週末より空きあり。通常時の最終水場は完全に涸れて一本下の沢もかなり水が細く涸れるのは時間の問題で、このままでは蓮華沢が最終水場になりそう。連休最終日なので朝から下山する人が多いと思いきや、針ノ木岳から種池方面へと縦走に向かう人が圧倒的に多かった。早朝は空気の透明度が高く、日の出前は奥日光まで見えていたが、下山時には早くもガスが上がり始めていた


針ノ木岳から見た袈裟丸連峰からの日の出。この山並みは日の出直後から見えなくなってしまった


市営第一駐車場。珍しく夜中に満車になっていなかった ゲート&登山口。テントが復活していた
堰堤の梯子 篭川にかかる橋
大沢小屋(休業中) 下流側の橋
この岩で右岸の遡上から上流側の橋へ現 上流側の橋
今の最終水場(標高2270m付近)。もう涸れそうな細さ 針ノ木峠
テント場 山頂直下でライト不要な明るさになった
針ノ木岳山頂 針ノ木岳から見た奥日光の男体山
針ノ木岳から見た尾瀬の燧ヶ岳 針ノ木岳から見た尾瀬の平ヶ岳
針ノ木岳から見た足尾山塊の鋸山〜袈裟丸連峰
針ノ木岳から見た奥日光北部
針ノ木岳から見た東の展望(クリックで拡大)
針ノ木岳から見た日の出
早朝なのに五色ヶ原の向こうには積乱雲 日の出は袈裟丸連峰から
針ノ木岳から見た槍穂、乗鞍岳
針ノ木岳から見た裏銀座
針ノ木岳から見た裏劔、剱岳北方稜線
針ノ木岳から見た後立山
針ノ木岳から見た奥秩父、奥多摩(クリックで拡大)
針ノ木岳から見た八ヶ岳
針ノ木岳から見た南アルプス
針ノ木岳から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
立山、剱岳は雲の中 針ノ木岳から見た富士山
種池山荘へと繋がる稜線 スバリ岳方面へ向かう登山者
下山直前の針ノ木岳山頂は無人 下山開始
カールと向こう側の稜線 ベニバナイチゴの紅葉はまだ
一輪だけ咲き残ったチングルマ アオノツガザクラはまだいくつか咲いていた
シラタマノキの実は多数あり イワギキョウの花も残り少ない
針ノ木峠を見下ろす ダケカンバの葉。きれいに紅葉せず部分的に枯れている
針ノ木峠から雪が無い雪渓へ下り始める ミヤマダイコンソウの紅葉
チングルマの葉はまだ青々としていた イワツメクサ
ガレ斜面をジグザグに下る 最終水場
唯一咲いていたミヤマキンポウゲ マヤクボ沢
往路で落とした扇。誰かが拾って目立つ場所に置いてくれたようだ 蓮華沢。来週はここが最終水場かな
ウメバチソウも最終盤 標高2170m付近
標高2140m付近。本流はほぼ涸れていた 標高2090m付近
標高2040m付近の岩場を見下ろす 標高2000m付近の橋。流れが細いので不要
左岸の岩場を見上げる 標高2000m付近
この赤い岩が橋への入口 標高1950m付近の岩で水補給可能
ミヤマアキノキリンソウ 下流側の橋
下流側の橋から上流を見る ヤマハハコ
橋へ続く道の入口。邪魔だった岩がどかされていた ゴマナ
ここで河原を離れる イワショウブもおしまいに近い
オヤマリンドウ 大沢小屋
帰りも荷上げ道に入る 大沢小屋が休業しているので笹のはみ出しが酷い
沢沿いまで下ると笹が消える サラシナショウマ
ヨツバヒヨドリ キオン
橋。針ノ木小屋の営業終了までかかっているかな ミソガワソウ
シモツケソウ トリカブト
右岸の道 堰堤の梯子
笹よりは草のはみ出しの方がマシ 林道終点
今年は少雨で泥濘は乾燥気味 ショートカット道上側入口
ショートカット道下側入口 この道を大沢小屋の軽ワゴンが上がってくる
下っていくと徐々に現役林道らしくなる 林道入口
マイクロバスが下っていった 扇沢駅
ゲートと登山口 市営第一駐車場


 3連休の初日に鹿島槍の日帰りを実行しまだ疲労が残っているので、3連休最終日は楽な部類の山を選択し、登山口の標高が高い針ノ木岳とした。山頂までの標高差は約1400mであり、通常の私のペースなら所要時間は約3時間半だ。疲労が残った状態なので4時間を見込み、山頂で日の出を迎えるため山頂到着を午前5時半に設定して午前1時半に出発とした。

 3連休なので扇沢の無料駐車場に空きがあるか心配だったが、意外にもガラガラだった。駐車場には大きなキャンピングカーの姿が目立つが、確かキャンピングカーは有料駐車場に入れなかったような看板を見た記憶がある。私と同様に車中泊らしい室内灯が点いた車もちらほらと見られた。空きが多いので私が車を止めた一番奥に近い区画の隣に別の車がやってきたが、すぐに寝ないで車の中でTVを見ているようでその音が漏れてきてうるさかったのは失敗だった。両側とも無人の車に挟まれた駐車区画がベストである。

 計画通り夜中1時半に出発。この時間はまだ上がってくる車があり、駐車場にまだ空きがあった。通常の週末なら夜中に満車になるのだが、連休なのに空きがあるのは珍しい。もちろん、この時刻に歩き始める人の光は皆無である。頭上は満天の星空で申し分ない天気だ。気温は2日前と比較すれば下がっていて快適だが、9月中旬としては気温は高いままだ。今日も湿った南風が入っているはずだからなぁ。

 煌々と明かりがともったゲート横から登山道へ入り、いつものように近道である大沢小屋荷上げ道に入る。草は僅かに夜露で湿った程度だが、大沢小屋が近付いて笹がはみ出すとそれなりに濡れていた。葉っぱの高さの違いか?

 登山道に合流して大沢小屋を通過して篭川河原へ下り、最初の橋を渡って右岸の高巻道を上がって上流側の橋へ。左岸の岩場を登り切れば展望が開けて下流側が広く見渡せるようになるが、登山者の明かりはなかった。まだ谷の中で針ノ木峠付近は見えないので稜線の光も皆無であった。

 標高2140m付近で本流を渡って右岸秋道に乗るが、流れは涸れそうなほど細かった。右岸秋道周辺は夏の花が多いがもうおしまいで、ウメバチソウが見られる程度であった。ミヤマアキノキリンソウも花は終わっていた。

 蓮華沢の水量もかなり減っているが、まさか涸れることはないだろう。その上の最終水場の標識(標高2270m付近)は2週間前、本来の最終水場(標高2290m付近)が涸れていたので私が場所を移したものだが、まだ水が流れていたがかなり細く、このまま少雨が続けば涸れるのは時間の問題だろう。オリジナルの最終水場は完全に涸れあがっていた。

 まだ真っ暗な中を赤茶けたザレ斜面をジグザグに登っていくと、早くも下山の人と2名すれ違った。明るくなるまでまだ1時間くらいあるが、河原でルートが分かりにくい中を下って大丈夫かちょっと心配になる。まあ、迷ったら少し待てば明るくなって道が見えるようになるだろうけど。

 まだ真っ暗な針ノ木峠到着。ちょうど小屋泊まりの数人パーティーが針ノ木岳向けて出発したところだった。蓮華岳方面には2つほど光が見えていた。テント場は数張で3連休にしては少ないような。海の日の3連休やお盆休みの時はここに入りきらなかったテントがあったが、今回はそれはなかった。

 先行者の光に続いて針ノ木岳へと登っていくが、小屋泊まりの登山者はザックの大きさからして種池方面へ縦走に向かうようで、日帰りで軽装の私の方が歩くスピードが速くて追い越していく。徐々に周囲が明るくなり東の空が見えてくると志賀高原の山並みが雲海の上に出ていて、これなら蓮華岳のブロックが無くなれば奥日光や足尾山塊の山並みが見えているかもしれない。2日前のガスガスの鹿島槍とは大違いだ。東の空には明けの明星の金星が明るく輝いていて、星座はオリオン座等の冬のものであった。

 針ノ木岳山頂到着は予定より30分早く午前5時。扇沢から3時間半で登ってきたので私の通常時の所要時間と変わりがなかった。鹿島槍の疲労が残っているのでいつもより足は重かったが、苦しむほどではなかった。南西の風がややあって寒いので東側で防寒装備を着こんでから日の出を待つ。空気の透明度は良好で、日の出前は尾瀬の平ヶ岳、燧ヶ岳、奥日光の山々、袈裟丸連峰など期待通りの展望であった。今日は奥多摩も見えていて酉谷山のピークがはっきりと見えていた。八ヶ岳は最初は雲がかかっていたが取れてくれ、南アルプスは聖岳以北が見えていた。日の出は袈裟丸連峰からであった。

 一方の近場の北アルプスは標高が高い稜線は全て雲の中で、槍は雲から出たり引っ込んだりだったが奥穂はずっと雲の中だった。鷲羽岳や水晶岳の裏銀座、薬師岳、立山、剱岳はずっと雲の中。白馬岳周辺は雲の下だった。

 山頂で休憩中に次々と上がってきた人のほとんどは種池方面へと向かっていった。今日は連休最終日で早く下山する人が多いかと思ったら、明日もお休みを取っている人もいるようだ。こちらはそんな元気はないので針ノ木岳だけで満足。景色を十分に堪能し、無人となった山頂を後にした。

 今朝、針ノ木小屋を出発した人はほとんど通過してしまったので、針ノ木峠までにすれ違った人は僅かであった。すれ違った人は私と同じくおそらく今朝扇沢から登ってきた人だろう。北斜面のトラバース区間では一輪だけ咲き残ったチングルマといくつかまだ咲いていたアオノツガザクラ、イワギキョウが見られたが、基本的に秋の花ももうおしまいであった。でも紅葉はまだ一部の草で始まったばかりで、この分だと10月になってしまいそうだ。2日前の鹿島槍と同じでダケカンバの葉は紅葉せずに部分的に枯れて茶色く変色しており、今年の紅葉の鮮やかさは期待できないだろう。  峠から雪がない雪渓へと下っていくが、ここでも通常の週末よりすれ違う人はずっと少なかった。駐車場の車の数が少なかったからなぁ。峠付近ではイワツメクサがまだ残っていた、チングルマの葉はまだ青々としたままで全く紅葉していなかった。最終水場付近ではミヤマキンポウゲの花が奇跡的に残っていたが超例外だろう。

 帰りの下りで稜線で風がブロックされ体が温まったのでウェストポーチから扇を取り出そうとしたら無い! どこかで落としたようだが、登りでは右岸高巻道を登り切って水平になる付近から気温が下がって扇を収納した記憶があり、そこからここまでの間で写真撮影するためにウェストポーチからデジカメを取り出した時に落としたに違いない。範囲が広すぎて場所を特定することは困難で探すのは不可能。まあ、あれは\100ショップで購入したもので数か月使ったのだから元は取れたと考えていいだろう。それに誰かが拾って再利用してくれるのなら無駄にならないだろう、なんて考えながら下っていたら蓮華沢付近の石の上にポツンと置いてあるではないか! 誰かが発見して目立つ場所に置いてくれたようだ。今後は紛失しないよう気を付けよう。

 下流側の橋を渡って左岸の秋道に入るところには、前回まではまるで登山道を塞ぐように大きな石が鎮座していたが、今回は登山道脇に動かされていた。人一人では動かせるような重さではなく、鉄の棒をテコとして使って動かしたか複数人で動かしたか。どちらにせよこれで今までより分かりやすくなった。

 広い河原を下っているとヤマハハコ、ゴマナの花が登場。これらももう少しでおしまいだ。篭川から離れる場所ではイワショウブ、オヤマリンドウの花が最終盤であった。

 大沢小屋へと下り、往路と同じく荷上げ道に入ってショートカット。まだ早い時刻なので笹や草は朝露で濡れたままであったが、夜中と違ってこの方が涼しくて良かった。途中ではサラシナショウマ、キオン、ヨツバヒヨドリ、ミソガワソウ、シモツケソウ、トリカブトの花をまだ見ることができた。

 扇沢駅横のゲートに到着すると仮設テントに登山相談所の幟が立ち、人が詰めていた。このテントは2週間前は無かったのでこの3連休中の特別対応だろう。有料駐車場にはまだ空きがあり、続々と車が上がってきていた。無料駐車場にも空きがあったが駐車場入口に整理員が立っていて、満車の看板が出ていた。駐車場内を見回っている人がいたので、ある程度の空きができたら車を入れるのかもしれない。柏原新道周辺の駐車場&駐車スペースも満杯であった。

 

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